天高く馬肥ゆる秋 #校長室からの風景
間もなく11月。やっと秋めいてまいりました。まさに天高く馬肥ゆる秋。さわやかな秋晴れの下、食欲増進……、秋は太っちゃうのよという声も聞こえてきそうですが。
この故事成語の出典は唐の詩人・杜審言(杜甫のおじいちゃん)の詩
「贈蘇味道」の一節「雲淨妖星落 秋深塞馬肥」とされています。この友人の蘇味道さんは、詩が送られた当時、北方の地で軍隊にいたので……
このあたりで、高校漢文を習った人ならだれでも、不穏な空気を感じると思います。遠く離れた友や、これから遠くへ旅立つ友、ましてや従軍中の友に、「さわやかな秋だね、食欲出ちゃうね」なんて詩を送るはずありませんものね。
引用の一節の意味は「清らかな雲の季節、不吉なことが起こる予感がする 秋が深まり敵の馬が逞しくなっているぞ」。夏の間にたくさんたくさん草を食べ逞しく育った馬に乗って匈奴が攻めてくるぞ!気を付けて!という意味なんです。
なので、国語科の教員としては、この故事成語の多用はいまひとつピンとこないというか、「読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋」といったほうがストレートな表現ですが、平和な感じがします。
さて、10月半ばの3連休、3つの秋の体現をしてきました。
土曜日は読書。
本校生が、相双地区代表として出場しますので、その応援もかねて観戦してきました。
そして
チャンプ本は逃しましたが優秀賞を獲得。本校も含め各地区のチャンプ本はどれも興味をそそられるものばかりでした。
日曜日はスポーツ。
この日は、南相馬連合(本校、相馬農高、小高産技高)と相馬連合(相馬高・相馬総合高)の試合でした。
相馬農業高の校長先生も駆けつけ、連合校長での応援。
本校生は
の大活躍。秋の県大会ベスト16の相馬連合相手に
の、七回コールドで勝利。久々に自軍のホームランも見ることができて、連合校長二人で小躍りしておりました。
月曜日(祝)は食欲。
が、東京上野、不忍池ほとりの老舗、上野精養軒で開催され、お招きを受けました。
の、ごあいさつの後、私(校長)より本校の現況を説明申し上げました。
その後、会食。上野精養軒のおいしいお食事をいただきながら、上は90歳超え、下はまだ大学生という幅の広い同窓生約60名の皆様から、本校の様々なお話を伺い、楽しい時を過ごさせていただきました。
火曜日早朝
車の中で、ラジオから「いつまでも暑い日が続きますね。天高く馬肥ゆる秋が待ち遠しい…」とのコメントが聞こえ、いやいや、いつまでも暑いと、馬はますます逞しく育ち、攻められたらひとたまりもないですから~と、一人いらぬ心配をして、楽しい連休を終えることとなりました。